FMブルー湘南(横須賀、78.5MHz) Sat. 2:00-3:00PM
※インタネット生放送中!
人見欣幸の音楽三昧
Nov. 2nd, 2013.
featuring “Journey [pt.2]”
先週に引き続きジャーニーを。
割と短い周期で彼等に手が伸びる事が多いので、今回はそれを皆さんとも共有!
ハードなロックン・ロール・マシーンとしてのジャーニーは本当に格好良い!
個人的には ’78年後半に加入したスティーヴ・スミスのグルーヴが兎に角好みでして。
オン・エア・リストの下にメンバーの変遷表を付しました。
M1 CHAIN REACTION, ’83.
M2 WHEEL IN THE SKY [studio], ’78.
M3 FOR YOU, ’77.
M4 LIGHTS,live ’80.
M5 KOHOUTEK, ’75.
M6 ESCAPE, ’81.
M7 LINE OF FIRE, ’80.
M8 LITTLE GIRL, ’80.
M9 GOOD TIMES, ’78.
&
M LOVIN’, TOUCHIN’, SQUEEZIN’,live ’80.
M DON’T STOP BELIEVIN’, ’81.
/Journey
JOURNEY (1973-1996 and then)
1973 [Golden Gate Rhythm Section→Journey]
NEIL SCHON(gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
GEORGE TICKNER(gu)
PRAIRIE PRINCE(dr)
1974
NEIL SCHON(gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
GEORGE TICKNER(gu)
Prairie Prince→AYNSLEY DUMBER(dr)
1975 JOURNEY
ファースト・アルバムの時点では、
作曲クレディット(一曲を除く全曲の共作者)、
カヴァー・デザイン、
メンバー表記の序列(ローリー、ショーン、ダンバー、ティックナー、ヴァローリー)
そして具体的な音楽そのものから、
ローリーが中心人物である事が伝わってくる。
1975
NEIL SCHON(gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
George Tickner(gu)→no replacement
AYNSLEY DUMBER(dr)
ティックナーが脱退、セカンド、サードは四人で。
1976 LOOK INTO THE FUTURE
この時期の音楽性は、ローリーとショーンが『キャラヴァンサライ』で重要な位置を占めていたという事を示しているともいえるものだと思う。
同時期の本家サンターナよりも『キャラヴァンサライ』っぽいものを感じる。
マニジメントは同じエピックから登場し大成功を収めたボストンを意識してか、「歌もの」への傾斜をするべく、ローリー以外の三人にもコーラスの練習をさせる(笑)。
ショーンは二曲でリード・ヴォーカルも担当する事に。
1977 NEXT
「次」と気合いを入れたものの売り上げが追いつかず。
おそらく業界内での水面下の動きとして、マニジメントは
同じエピック所属で、じわじわと人気を獲得してきている REOスピードワゴン
コロンビアが仕掛けるL.A.のポカーロ兄弟とペイチのバンド:トト
アトランティックが強力にプッシュする英米混成ハード・ポップ・バンド:フォーリナー
等のブレイクを察知、自ら抱えるジャーニーの「ネクスト」として、
高音で歌い上げる専任ヴォーカリストの加入させ、
ローリーとのダブル・ヴォーカル体制とする事を提案する。
1977
NEIL SCHON(gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
AYNSLEY DUMBER(dr)
→ROBERT FLEICHMAN(vo)
フライシュマンが加入し短期間活動。この時期に「ウィール・イン・ザ・スカイ」や「フォー・ユー」を共作。
しかしフライシュマンにとっては不幸な事に、スティーヴ・ペリーをバンド(マニジメント)が発見していた。同年末、歌声が音盤となる前にフライシュマンはペリーと交代。
1977
NEIL SCHON(gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
AYNSLEY DUMBER(dr)
Robert Fleichman→STEVE PERRY(vo)
快進撃の開始。
1978
NEIL SCHON(gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
STEVE PERRY(vo)
Aynsley Dumber→STEVE SMITH(dr)
「ヴォーカルのバック」としておとなしめの演奏をするのを嫌い、ダンバーが脱退(でも数年後には一番ポップだった時代のジェファスン・スターシップに加入するんだけど・・・。ミッキー・トマスのバック[笑])。
そして加入するのが、僕の大好きなスティーヴ・スミス。ロニー・モントローズ・バンドがジャーニーの前座だった時の演奏が、既にジャーニー側からすると「次のドラマーのオウディション」になっていたという。
スミスを迎えた最初の仕事が、後にボックス・セットに収められた ’78年十月の録音。ラジオ番組「キング・ビスケット・フラワー・アワー」用に行われた、タワー・オヴ・パワー・ホーン・セクションやトム・ジョンストンとのオールド・R&Bを演奏するセッション。今回の番組 M9 “Good Times” が現存する唯一の音源なのだそう。残念ではあるが逆に、このサム・クックの曲だけでも残っていたのは良かったと考えたい。
1979 EVOLUTION
1980 DEPARTURE
1981 CAPTURED
“Captured” としてライヴ・アルバム化された80年のトゥアーで前座を務めたバンドがザ・ベイビーズ。
1981
NEIL SCHON(gu)
ROSS VALORY(ba)
STEVE PERRY(vo)
STEVE SMITH(dr)
Gregg Rolie(key&vo)→JONATHAN CAIN(key&gu)
「レコーディングとホテルとコンサート会場という生活(※)に疲れた、家族と過ごしたい」という理由でローリーが脱退。ザ・ベイビーズのジョナサン・ケインを後任として迎える。推薦したのは何とローリー。ダンバー→スミスの時と同じく、前座から登用。おそらくローリーはケインを見て「抜けたいけど後任が・・・と思ったら丁度良い人材見ぃつけたっ」と思ったのだろう。
(※)このパターンの生活を、後にペリーは「サーカス・ライフ」と表現している(Faithfully [’83])。
> 1981 ESCAPE
エスケイプのジャケはエンボス加工。わっかりにくいかな〜?
1983 FRONTIERS
無限、進化、出発、捕獲(ライヴ音源の)、脱出そして未開拓と続いたアルバム・タイトル。
ジャケットの謎の昆虫(型の飛行船?ボストンのギター型宇宙船を意識したと推測)も、実に解り易い。
この「敷居の低さ、解り易さ」が成功の大きな要因の一つだと思う。戦略としても音楽的にも。
蔑称として「産業ロック」なるジャンルを規定した渋谷陽一が「日本のバンドでいえばアリスに近いノリがある」と書いていたのはとても正しい。
「お気に召すまま」〜『エスケイプ』が中学生だった僕はすっかりやられた(笑)。
1986
NEIL SCHON(gu)
STEVE PERRY(vo)
JONATHAN CAIN(key&gu)
Ross Valory(ba)→no replacement
Steve Smith(dr)→no replacement
1986 RAISED ON RADIO
-disbanded:1987-
-for Bill Graham’s tribute:1991-
NEIL SCHON(gu)
JONATHAN CAIN(key&gu)
STEVE PERRY(vo)
-1993-
NEIL SCHON(gu)
JONATHAN CAIN(key&gu)
GREGG ROLIE(key&vo)
ROSS VALORY(ba)
STEVE SMITH(dr)
→KEVIN CHALFANT(vo)
-reunion:1995-
NEIL SCHON(gu)
JONATHAN CAIN(key&gu)
ROSS VALORY(ba)
STEVE SMITH(dr)
Kevin Chalfant→STEVE PERRY(vo)
Gregg Rolie(key&vo)→no replacemet
1996 TRIAL BY FIRE
-and then…-
NEIL SCHON(gu)
JONATHAN CAIN(key&gu)
ROSS VALORY(ba)
(vo): Steve Perry
→1998/STEVE AUJERI
→2006/JEFF SCOTT SOTO [tour only]
→2007/ARNEL PINEDA
(dr): Steve Smith
→1998:DEEN CASTRONOVO(dr&vo)
2000 ARRIVAL (U.S.:2001)
2002 RED 13
2005 GENERATIONS
2008 REVELATION
2011 ECLIPSE
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’13. (音楽紹介業)
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