January 16th, 2009. イシイ ポップス・イン・ザ・ボックス
提供:石井食品
vol. 564.
M1 リクエスト!:貴方が初めて買ったドーナツ盤、シングル盤は?
16:04 CALIFORNIA DREAMIN’ 夢のカリフォルニア
The Mamas & The Papas
M2
16:09 GROOVIN’
The Young Rascals
M3
16:11 REMEMBER (WALKING IN THE SAND)
The Shagri-Las
M4
16:13 A NIGHT TO REMEMBER
Shalamar
ミドル4:マイクル・ジャクスン(マイケル・ジャクソン)
M5
16:21 ROCKIN’ ROBIN
M6
16:23 BAD
M7
16:28 I CAN’T HELP IT
M8
16:32 ROCK WITH YOU
Michael Jackson
M9
16:38 TWILIGHT TONE/TWILIGHT ZONE
The Manhattan Transfer
M10
16:44 I’M IN A PHILLY MOOD
Daryl Hall
M11&12: 日没ソング 本日の日没 16:52
M11
16:51 DON’T LET ME BE LONELY TONIGHT
James Taylor
M12
16:53 DON’T LET ME BE LONELY TONIGHT
The Isley Brothers
今回の「初めてのレコード」は、ザ・ママズ&ザ・パパズ。六十年代当時ではなく、七十年代後半のリヴァイヴァル時に買われたとの事。TVCMで使用されて、というパターンは、その直後のザ・モンキーズ「デイドリーム・ビリーヴァー」に引き継がれました。どちらもコダック。調べたらその次がジャン&ディーン「サーフ・シティ」だったそうです(そこ迄は憶えていませんでした)。
さて。
以下は完全なる脱線です。ママパパとも、音楽そのものとも関係の無い話です。
昔、「母」は「パパ」だった?という話。
大学は文学部国文学科だったのですが、少しその頃の記憶を偉そうに開陳(笑)。こういう雑学っぽい話題にばかり飛びつく駄目な学生でした。
中世のものとされるなぞなぞ集「何曽集」に
「母には二度も会ひたれど、父には一度も会はず」
という出題があり、その答えが
「唇」
となっていたのを、近代の学者は暫くの間、理解出来ずにいたのだそうです。
正に「謎」。
しかし、ふと誰かが気付きました。
「当時、『はは』を、唇を閉じて『ふぁふぁ』と発音していたのではないか」
それが正解、これで氷解、となり、
現代の
「ha hi fu he ho」は、以前は「fa fi fu fe fo」であったのだ、
という説が有力になったのだそうです。どうやら江戸時代もまだ唇を合わせていたらしいです。
小学生の時、「何でローマ字で書く時に、『ふ』だけ『f』なんだろう?」と不思議に思ったものでした(よく間違えたもので・・・)。
ちなみに英語の「f」は上が歯、下が唇ですが、こちらの「f」は、「唇が会ふ(合う)」のですから、上下とも唇。
「両唇摩擦音」と言います。
そして、
更にその前には、
「f」は「p」であった
という説もあります。
「ひかり」は擬音、つまり「ぴかり」であったのではないか、というのです。
成程。
という事で、やっとオチです。
千数百年前には、もしかしたら
「父と母」は「父とパパ」だったかも知れません。
尤も、「ちち」も「ti ti」であったとされるので、
「てぃてぃ と ぱぱ」
だった可能性が高い?
ちなみに、当時の標準語(というべきか・・・、中央の言語)は近畿の言葉ですからね。残っている文献(口語)の多くは近畿ことばの筈です。
又、物事のスピードが今よりも遥かに遅かったのと同様、きっと喋るスピードも遅かった事でしょう。
現在の奈良や京都の言葉には、まだどこか優雅で美しい響きが残っていますよね(※)。
関東の中学生が修学旅行で奈良や京都に行って、旅館や土産物屋さんの女性のゆったりとした話し方にヤラれちゃうという、あれですよあれ(笑)。
わ行の「ゐ」「ゑ」「を」も、字だけ使い分けている現代の方が、考えてみれば変です。「うぃ」「うぇ」「うぉ」と発音していたと考える方が自然です。
は行同様、「ち」「つ」も「てぃ」「とぅ」であったと想像出来る様です。
「てふてふ」は「昔はこう書いた」と習いますが、「昔はこう言っていた」のでしょう、きっと。
言いにくいと思うのは現代のスピードで声に出そうとするからです。ゆっくり「te fu te fu」(そう、両唇摩擦ですよ!)と声に出してみると、確かに!蝶がひらひらと飛ぶさまに合っている様な気がします。(※※)
・・・此処から「夢のカリフォルニア」の歌い出し「木の葉は茶色」にこじつけて、ひらひらと枯れ葉が落ちていくのが蝶にも似て、と強引に話を戻す勇気は僕にはありません・・・。
お後が宜しい様で。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
(※)平坦に、ゆっくりと、
「ロッキング・オン、読んではりまっか〜」
と声に出してみて下さい。
(※※)上記の問題も口に出してみましょう。
平坦に、ゆっくりと、平安貴族や吉田日出子になった気持ちで(?)、
「ふぁふぁねぃふぁ ねぃども あふぃたれど てぃてぃねぃふぁ いてぃども あふぁず」
(母には 二度も 会ひたれど 父には 一度も 会はず)
うーむ、雅ぢゃ。
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