Sep. 1st, 2007.
人見欣幸の音楽三昧
Hot FUNK in the Summertime
featuring SLY & THE FAMILY STONE -pt.5. (補遺篇 壱)
-“HIT ME’s Yokosukan pop/rock file” (タウンニュース横須賀版に連載中) と連動-
1 マホガニー・モーニング /山口百恵, ’79.
2 Remember Who You Are, ’79.
3 L.O.V.I.N.U., ’82.
/Sly & The Family Stone
4 Funk Gets Stronger (part 1)
5 Funk Gets Stronger (killer millimater longer version)
6 She Loves You
/Funkadelic, ’81.
7 Hydraulic Pump (pt.1)/(pt.2) /P-Funk All Stars, ’83.
8 Crazay (featuring Sly Stone) /Jesse Johnson, ’86.
&
あの鐘を鳴らすのはあなた /サンボマスター, ’05.
Hydraulic Pump (pt.3) /P-Funk All Stars, ’83.
今回はエピローグ的なもの。ワーナー時代、P-ファンク関連そして ’80年代半ばのカムバック(上手くいかなかったが)より。
2,3は、ワーナーから出した二枚のアルバム『バック・オン・ザ・ライト・トラック』『エイント・バット・ザ・ワン・ウェイ』より一曲ずつ。歌声が弱々しく、ディスコの時代に中途半端に迎合した薄く軽い音作りが痛々しいのが前者。アルバム・カヴァーの笑顔も何やら怖い。後者は、P-ファンクとの交流もあった時期でもあり、当初はジョージ・クリントンの統率下で出される予定だったらしいが、途中から上手くいかなくなった様で(恐らく音楽的な理由では無かったのだろう)、ステワート・レヴィンによって仕切り直されたという。
この後、アルバムは出ていない。
『エイント・・・』期のセッションで録音された一つと思われ、前年にファンカデリック(同じくワーナー所属だった)のアルバムで発表されたのが4〜6。ドラッギーなファンカデリックらしく、スライ名義の諸作よりも『暴動』っぽいのが興味深い。『エイント・・・』音源がもしこの音作りでスライ名義でアルバムになっていたら・・・、ヒットはしなかったかも知れないが、P-ファンク関連の隠れ名盤として後年評価される一枚になっていたかも知れない。
その後、ジョージ・クリントンとは仲直り出来たらしく(ドラッグ仲間だったのだろう、一緒に捕まったりもしている)、’83年のP-ファンク・オール・スターズ名義での『アーバン・ダンスフロア・ゲリラーズ』では「George Stone and Sly Clinton」という笑えるプロデューサー・クレジットを確認出来る。
‘80年代後半にA&Mレコーズがブチ上げたスライ・ストーンのカム・バックはどうやら見切り発車だった。サントラ盤への参加や、オン・エアしたジェスィ・ジョンスン楽曲への客演で数曲聴かれた歌声には、十年ほど前よりも力強さが有り期待させたが、正直な所、音楽的には「?」だった。
そしてその後が続かなかった。
エンディング後のサンボマスターによる和田アキ子のカヴァーは、「阿久 悠追悼特集への予告・その二」として。
(九月二十二日より開始した。)
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’08. (音楽紹介業)
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