何と。
サンダー (Thunder) がまさかの解散を発表した。
結成から今年で二十年。五人中、四人は不動、残る一人も加入から十二年。
最も「解散」から遠い所に居る仲良しバンドだと思っていたのに。
不仲が原因では無い様なので(そう思いたい)、発展的な「散開」と解釈しておきたい。
こちらはサンダーのオフィシャル・ウェブサイト(英文)。1/28の “An Announcement”。ちなみに年が明けてからも日付の年が2008年のまま。誰か教えてあげて!(笑)
こちらはその訳文(抄訳)を含むヤフー!ニューズ(CDジャーナルへリンク)。
又、こちらはリーダーのルーク・モーリーが発表した名ソロ・アルバムに関する拙文。
サンダーは、狭義でいう「ブリティッシュ・ロック」最後の砦だ。現役で、「あの音楽」を奏でる最高のバンドだ。
外的な理由(レコード会社・マニジメント等、サポートの不備)で一度解散しており、しかしほどなく再結成されるという微笑ましい事もあった。
しかし今回は別の理由が発表されている。
「各々のソロ活動に支障をきたすから。」
矢張り不仲が理由ではない中、活動にピリオドを打ったジョニー、ルイス&チャー(ピンク・クラウド)と同様、「ストーンズがフーになった」と思う事にして(※)。
「個々のソロ活動」と言い乍らも他の何人かは参加するだろう。
仲間(先輩)のアンディ・テイラーが動けば何人かは参加するだろう。
そして、何度でも、五年に一ぺんぐらい、コンスタントに再結成をしてくれるだろう。
等と楽観視しておきたい。
そう思わないとやってられないから。
・・・なんて偉そうに書いているが、僕は実はまだサンダーのライヴを観た事は無い。ライヴ・バンドである彼等を思えばファン失格。
’96年のザ・パワー・ステイション再結成公演のサポート・メンバーとしてルーク・モーリーを(※※)
’02年のボウズ&モーリーを
観ているだけ。
タイミング的にとても不謹慎な告白になってしまうが、実の所、彼等の作品中ではルーク・モーリーのソロが一番好きだったりもするので、「これでルークのセカンド・ソロが近くなったのかも」という期待もしてしまっている自分が居るのは否定出来ない。
あの名盤、ルーク・モーリーの『エル・グリンゴ・レトロ』からそろそろ八年。以後、これに匹敵するロック・アルバムは浮かばない(申し訳無いがボウズ&モーリー、サンダーも含めてそう思う)。
サンダーは日本贔屓であり、来日公演も多い。逆に「次で良いかな」と油断しているうちに解散し、再結成し、数度の来日公演をずっと見送っている。
「最後っていうと群がる輩」への嫌悪感から、「最後の○○」へ参加するのはちょっと避けたくなる性格なのだけれど、四月の来日公演、さてどうしようか・・・。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
(※)ジョニー、ルイス&チャーは去年、事前告知をしてライヴを行うという意味では十四年振りに三人で舞台に立った。その際の興奮気味の拙文(笑)はこちら。
実はその後もう一度ライヴを行ったそうだ。「シルヴァー・クラウド」名義で。ホントに名乗っちゃったんだ・・・。
(※※)
The Power Station
Japan tour 1996 personnel:
ROBERT PALMER vocal
ANDY TAYLOR guitar, chorus
TONY THOMPSON drums
GUY PRATT bass, chorus
LUKE MORLEY guitar, chorus
彼がサポート・メンバーなのを事前に知らなかったので驚いた。
ルーク・モーリーは、単純に演奏する姿・立ち姿が古典的な意味でとても格好良いギターリストで、そんな所も「最後の砦」である。
尚、飛行機のトラブルで、初日の大阪公演にガイ・プラットが間に合わず、ルークがベイスを担当し四人で乗り切った。
このトゥアーはトニー・トンプスン(トンプソン)を追っ掛けて全公演観た。そんな中、ルークに少し話し掛ける事が出来た。
「サンダーは僕の世代にとってのハンブル・パイです。」と言うと少し笑ってくれたのを憶えている。
尤もルーク(とアンディ・テイラー)は四六時中酔っ払っていたので、僕の言葉に頷いてくれてはいたけれど、本当に耳を傾けてくれていたのか、理解してくれていたのかには大いに疑問があり、増してやそれを記憶しているのかに就いては全くの望み薄である(笑)。
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