期待通り、ロッキング・オン (RO) は追悼号を出す事を決めたという。
彼が音楽ミーディア(メディア)への不満や怒りからROを創刊してから四十年近く。
ジョン・レノンの死に際して彼が「(報道が)どうしようもない。それなりに影響を与えてきたつもりだったがまだまだだったのを思い知った」という旨の(細部ママ)発言をしてから二十九年。
僕がROを購読し始めてから二十八年。
まだ、「まだまだ」なのだ。もう訃報の度に「この進歩の無い奴等は」と呆れる。
何なんだよ、「今の御気持ちは?」って。何を言えば良いんだよ。それがひどく暴力的な行為だという事に何故気付かないのだろう。
よりによって清志郎の訃報でも、RCの「君はそのうち死ぬだろう」で正にバカにされた種類の輩が色々と言っている図が不愉快だ。
「ヒッピーに捧ぐ」に出てくる「豚ども」だ。
まぁ、忌野清志郎という人は当事者の視点で、しかし「怒り」を「笑い」と共に、つまり自嘲的な部分をちゃんと入れて、社会との違和を表現していた(※)人なので、きっと「まぁまぁ、どうせそんなもんですよ。そう本気で怒らずに(笑)。」なんて言い乍ら上から眺めている事だろうけれど。
「ミスター完全復活」って、もう大笑いだったもんなぁ。
武道館ライヴは見られなかったけれど、その二ヶ月前の「カウントダウン・ジャパン」で彼を観られた、更にその少し前のサム・モー(ムーア)のライヴの飛び入りを目撃出来たのは、今になると尚更に幸運だった。
ROからの追悼号、早く読みたい。数少ない、もしかしたら唯一の、忌野清志郎を好いていた者が手元に置くべき追悼関連の一冊となるだろうから。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
(※)例えば上記「ヒッピーに捧ぐ」の引用した部分
電車は動きだした 豚どもを乗せて
僕を乗せて
一緒に乗っている「僕」も「豚ども」の一人と捉えている、というのが僕の解釈。
コメント