忌野清志郎の死は、それこそこの数年、いつ起きてしまってもおかしくない状態だったと思う。そう覚悟していたのは確かだ。しかし、いざ実際にそれが起こると、「な〜にが覚悟だよ」という状態に陥っている自分に、正直な所、驚いている。失礼な物言いになってしまうけれど、思っていたよりも遥かに落胆している。
さて。
数日前に気付いた。
余りRCや清志郎に就いてああだこうだと考察し合う相手は居ないし、僕自身もさほど頻繁に話したりはしないので、これが「新説」「新解釈」なのか「何を今更」という具合の、ファンの間では常識レヴェルの指摘なのかどうなのか判らないのだけれど。
「RC=日本のストーンズ」という意味で、よく、極めて素直に
ミック・ジャガー→忌野清志郎
キース・リチャーズ→仲井戸“チャボ”麗市
と喩えられるが、実際は
ミック・ジャガー&キース・リチャーズ→忌野清志郎
ロン・ウッド→仲井戸“チャボ”麗市
だったのではないだろうか。
詞曲のペアでは無かったし、チャボは途中から、しかも前から組んでいたバンド=古井戸末期から加入し、古井戸は直後に解散しているし。
フェイセズ解散前にストーンズに参加し始めたロニーと重なる気がしてきた。
又は、似た公式で、
ジョン・レノン&ポール・ムカートニー(マッカートニー)→忌野清志郎
ジョージ・ハリスン(ハリソン)→仲井戸“チャボ”麗市
という事も言えると思う。前からチャボはジョージと思っていたので、清志郎が二役だったのだと思った途端にスッキリと整理がついた。
勿論、ソウル・リヴューの形式・関係を思えば、シンガーとバックをまとめるギターリスト(スティーヴ・クロッパーだな、矢張り)である。これは前から思っていた(きっと皆さんも)のだけれど。
という考えに立脚して、RCサクセション内で忌野清志郎が担っていた部分の大きさに改めて思いを馳せている数日なのである。
どうでしょ? この考え方は。
まぁチャボにはロニーほどの社交性は感じないけどね(笑)。これはロニーが異常なのだけれど。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
コメント
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人見さん、お邪魔します。
僕も失意と落胆の日々を過ごしております。
キヨシローさんの書く曲の多くは、晩年のジョンのように等身大で、私信のようでした。だから身内を失くしたように、「寂しい」の一言に尽きます。
僭越ながら、人見さんの説にプラスして、僕はRC以降のキヨシローさんは、マディ・ウォーターズのような存在だったのでは、と思うんです。マディのバンドに在籍したミュージシャン、そしてマディの影響を色濃く受けたミュージシャンが大勢いるように、キヨシローさんの周囲には三宅伸治さんを筆頭に、数多くのチルドレンが存在します。マディ・ウォーターズとのセッションがマディ学校と呼ばれるように、これからもキヨシローさんのブルースは永遠に続いていく。ひとりのファンとして、僕はそう信じたいです。
そういう観点でいえば、チャボさんはジミー・ロジャースっていう感じもするんですけど、いかがでしょうか。
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tomiさん
ストーンズと比較され、実際に色々なヒントを貰ったRCですが、僕は途中から「彼等はストーンズと同格」と思っていました。つまり「アメリカのR&Bに憧れる他国・異人種」という意味で。
マディ・ウォーターズと重ねるというのは正しい位置付けでしょうね。ジミー・ロジャーズというのもナルホドナルホド。
チャボの名曲「今夜R&Bを・・・」に出てくるミュージシャンに、きっと清志郎の名もレギュラーとして加わるのでしょう。
横浜でライヴをすると♪ゴールデン・カップス、ルイズルイス加部ぇ〜♪と入れていました。
嗚呼、デイヴ平尾・・・。
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