何と。
先週末の「東京ジャズ」に出演したジョージ・クリントン&パーラメント/ファンカデリックだが、何とスライ・ストーンも同行していたのだという。調子(気分)次第で彼も同じ舞台に上がっていたかも知れないそうだ。ちなみにスライ&ザ・ファミリー・ストーンは去年の同フェスティヴァルに出演している。
こちらは吉岡正晴氏のブログ。
そしてこちらは同じくその公演の模様を伝える氏のブログ。
何と移動中は二人共に車椅子を使っていたという(※)。
P-ファンク・オールスターズ名義での最初であったアルバム『アーバン・ダンスフロア・ゲリラズ』では「Produced by Sly Clinton & George Stone」等というふざけたプロデューサー・クレジットを使ったりする程に仲の良かった二人。親交は続いていた(或いは復活していた)のだ。冷静に考えれば、今この二人がコラボレイトして、何か革新的なものが生まれるとは思えないが、二人が一緒の舞台に立つのであればそれは事件だ。
大体、二人とも生きているというだけで充分信じられない訳で。
だから、先週末、シルヴェスター・ステワート(スチュワート)&ジョージ・クリントンと同じ国に、同じ島に、しかも東京と神奈川という近さで同じ空気を吸っていたのだと思うだけで幸せだったのだ。
しかもバーニー・ウォレール(ウォーレル)もライヴで箱根に居たんだし。
それだけで奇跡だ。
と思う事にして何とか胸を撫で下ろしておこう。
観たかった。とっても観たかった。
(※)バディ・マイルズ(マイルス)や美空ひばり、近江俊郎の晩年もそうだった。
近江俊郎が語り手として少しだけ舞台に上がるというコンサート(劇)の現場でアルバイトをした事が有った。猫背で、杖をつき、付き人に支えられてやっと舞台袖のパイプ椅子へ辿り着いた彼はしかし、出番の直前になり椅子から立ち上がったかと思うと、其処から舞台への五メートル程のうちに、あの人類の進化図の如く、助けも杖も無く、猫背はピンと伸び、拍手とスポット・ライトを浴びて舞台中央へと向かった。
歓声が彼等に脚力と気力を与えるという事は、確かに有るのだと、それが今、目の前で起きているのだと感じた瞬間だった。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
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