2007年8月21日の日記。
(翌日、湘南ビーチFMウェブサイトのトップ頁に掲載)
と或る方との久々(もしかしたら今世紀に入って初めて)の再会を今夜した。
番組を始める直前、マリーナーに御家族といらしていた音楽の先輩。
八十年代に横須賀市南部でバンドをやっていた少年少女は皆世話になっていたであろう、久里浜の楽器店にいらした宮沢さんだった。
体調を崩されたとの事だったが(以前は「がっちり」という体格をされていたのだが、かなりヴォリュームが落ちていたので、実際の所、最初の数秒は宮沢さんだと気がつかなかった)、復調された様で何より。
「最近、ソウルが盛り上がってるよねぇ」と、音楽生活をやめていなかったのが何より嬉しかった。
最近のワタクシ:The Black Crowes, 阿久 悠作詞集, Motorhead
補遺
その晩、七時前の天気予報を読み終え、七時半からの「スターライト・クルージン」をと、葉山マリーナースタジオ内で準備をしていた僕に、宮沢さんは硝子越しに挨拶をして下さった。スタジオを出て数分会話を交わした。
僕が十代だった頃、久里浜以南の京急沿線、横須賀市南部と三浦市の楽器少年少女は、例えばギターの弦が切れたら久里浜のユニオンミュージックセンター(以下「ユニオン」)へ行くしか無かった(※)。横須賀中央を通る定期券を持っていなければ尚更。
京浜久里浜(現京急久里浜)駅の線路沿い、昔の改札(下り方面の端にあった)から出て少し線路沿いに下った所のガードと、国鉄(当時)の引き込み線踏み切りとの間にあった。
そのユニオンの店員だったのが宮沢さん。楽器の事、音楽の事を色々と教えてくれる、頼れる兄貴であった。
その後、横須賀のFMで熱いロックの番組を長くされていたので、それで御存知の方もいらっしゃるだろう。
ステッペンウルフの「ワイルドで行こう」(バイク音で始まる「イージー・ライダー」ヴァージョン!)がテーマ曲だった番組だもの。熱くない訳が無い(笑)。
ユニオンは一階がレコード店、二階が楽器店だった。楽器店が閉店してからは、宮沢さんも(そしておそらく他の二階にいらしたスタッフも)一階にいらして、客よりも店員の多いレコード店と化していた。とても居心地が悪そうだった。それは客も同様に。
その後、一階も閉店。現在は幼稚園として使われているが、京急に乗っていると見える二階の窓硝子にある「ユニオンミュージックセンター」の文字はそのままだ。
消さずにいるのは、もしかして復活を諦めずにいるからなのだろうか?
(写真は2009年の十月二十四日夜に撮影したもの。)
2009年現在、久里浜にレコード店は一軒(※2)、楽器店は無い。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
(※)
今の子供たちはどうしてるのかな? インタネットで取り寄せてるのかな? それとも横須賀中央迄行かないといけなくなっちゃってるのかな?
(※2)
大型電機店の中に入っているCD/DVDコーナーを勘定に入れなければ一軒だけ。
あれは例えばスーパー・マーケット内のお米売り場を「米屋」とは言わないのと同じく、電機店内のいち「売り場」であって、「文化としての音楽」を扱うという環境とは思えないし、店側もそういう意識はしていないだろう。
ポイント値引きもあるから利用はしてるけどさ。
(2009.10.21. 掲載)
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