Nile Rodgers and The CHIC Organization
-Love for Japan- Live in Japan 2011
report of 29th, May 2011.
前夜のマカオ公演から不眠で荷造り~移動しての来日。三時ホテル着で六時ロビー集合だったので多くはほぼ不眠のまま、二十四時間で三回(ナイル・ロジャーズ本人による)のライヴをこなした。
「寝不足ハイ」が良い方へ効果をもたらした東京の二回公演だったと思う。
三十年前はこれに同じ顔触れでスタジオ録音も重なっていたのだろうから、それが数年ずっと続いたら、そりゃあ人間関係もぎくしゃくするわなぁ、という想像もしてしまった。
Sunday, May 29th 2011.
at Blue Note Tokyo
(same set list for 2 shows)
HANGIN’
(from “Tongue in Chic”-1982)
~EVERYBODY DANCE
(from “Chic”-1977)
DANCE, DANCE, DANCE
(YOWSAH, YOWSAH, YOWSAH)
(from “Chic”-1977)
SUKIYAKI
上を向いて歩こう(スキヤキ)
(/Kyu Sakamoto 坂本 九-1963, /A Taste of Honey-1980)
~I WANT YOUR LOVE
(with slow version reprise [1st show only])
愛してほしい
(from “C’est Chic”-1978)
I’M COMING OUT
(from “Diana /Diana Ross”-1980)
~UPSIDE DOWN
(from “Diana /Diana Ross”-1980)
~HE’S THE GREATEST DANCER
グレイテスト・ダンサー
(from “We Are Family /Sister Sledge”-1979)
~WE ARE FAMILY
(from “We Are Family /Sister Sledge”-1979)
SOUP FOR ONE
(from the original soundtrack “Soup for One”-1982)
including LADY (HEAR ME TONIGHT)
(/Modjo-2000)
LIKE A VIRGIN
(from “Like a Virgin /Madonna”-1984)
I WANNA DANCE
(from “EVERYBODY DANCE! compilaion
originally performed by CHIC and Kool&The Gang”-2011)
CHIC CHEER
陽気な仲間
(from “C’est CHIC”-1978)
~MY FORBIDDEN LOVER
禁じられた恋
(from “Risque”-1979)
THINKING OF YOU
シンキング・オブ・ユー(想うのは貴男のことばかり)
(from “We Are Family /Sister Sledge”-1979)
LET’S DANCE
(from “Let’s Dance /David Bowie”-1983)
RALPH ROLLE’s showtime!
(2nd show only)
LE FREAK
おしゃれフリーク
(from “C’est Chic”-1978)
GOOD TIMES
(from “Risque”-1979)
RAPPER’S DELIGHT
(/Sugarhill Gang-1979)
HANGIN’ (reprise)
from “Tongue in Chic”-1982)
各曲の解説はこちら。
(昨年分に手を加えたもの。)
最終曲「グッド・タイムズ」のエンディングにジェリー・バーンズが「Boogie Oogie oogie (今夜はブギ・ウギ・ウギ) /A Taste of Honey, ’78」をさりげなく混ぜるという小技は四月のライヴ途中から恒例化している模様。とても自然なので気付かない方も多いだろう。昔から「今夜は~」はシークの強い影響下にあると思っていたので、それが証明されている様で個人的に嬉しい。
ファースト「愛してほしい」終了後、セラーンがその余韻をキーボードで(白玉コード弾き)残していると、機嫌が良いナイルがそれに乗っかってそのコード進行を反芻。バンドがそれに追随してスロウ・ヴァージョンの変奏曲へとなし崩し的に突入。格好良かった。「この曲は僕がモーテルで一人で一気に作ったんだ。アレインジの細かい所迄、全部。それをバナードに聴かせた」と。
昔からこの曲は当時のナイルが非常に個人的な感情から作り上げたラヴソングだと公言しているので、きっとモーテルには一人で居た訳ではないのだろう。しかし(おそらく)突如としてひらめき譜面書きに没頭したナイルと、そのとき一緒に居たその女性の放っておかれっぷりを想像すると、三十三年前の事とは言え気の毒になる(笑)。
ダイアーナ・ロス「アイム・カミング・アウト」を紹介するMCでは、彼女の声真似(単に裏声で話しただけ、という程度だが)を交えて笑えるエピソードを。
最初、彼女は「この曲は好きじゃないわ。私っぽくない。まるでシークみたい」と言っていたが、いざ蓋が開き、大ヒット・シングルになると、以降の彼女のライヴではオープニング曲に。後年の彼女は「あら、そんな事を言ったかしら?憶えてない」と。これぞ大物の風格ですな。
「ミュージシャンの言う事なんか信じないよ」(リチャード・ヒルトン、2009年)
待望の「アイ・ウォナ・ダンス」が聴けた晩でもあった。細かい此処の演奏、全体のアンサンブル、ナイル自身の体調等から、四月には三度演奏されただけだったが、今回は二度共に披露。実はファースト開演中に気が向いて突如追加されたものだ。特に、ナイル自身が担当するラップのパートが、おそらくかなり体力を使い辛いので四月は外していたと想像するが、今回はそういう冷静な判断に気力が勝ったのだろう。そのラップのパートには歌姫二人も参加、コーラス部ではホーン二名を除く(ホーンも演奏中という部分)七名全員によるコーラスが圧巻である。リッチもラルフも! トッド・ラングレンの「二アリー・ヒューマン・トゥアー」かと思ってしまう程の厚みを感じた(コーラスが居るのに加え、多めのバンド・メンバー全員がコーラスを担当していたのだ)。
その「アイ・ウォナ・ダンス」紹介時のMC。セカンドでは収録アルバム『エヴリバディ・ダンス!』を手に取り自ら宣伝していた(四月と同様)。すると、その盤の裏面に「誰かにあげろ」という指示が有るのを見付け、一番騒いでいた女性三人組の一人にプレゼント。数曲後の「シンキング・オヴ・ユー」では改めて「この曲を貴女に」と指差しした上で開始、最後の♪I’m thinking of YOU! で再び指差し(舞台真横なのに!)。
即死であっただろう。
こうして又もや、日本男児が苦手な優しさを武器に、日本人女性がアメリカ人に取られてしまった(笑)。ナイルは本当に舞台から平気でファンを即死に追い込む。その心の奪い方は驚く程。
まぁ僕もその一人な訳だけれど(笑)。
ナイルはこのアジアでの三公演を、先ごろ亡くなったギル・スコット=へロンに捧げている。
そして東京の二公演を、日本に捧げている。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’11. (音楽紹介業シークPR特命係)
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011年来日追っ掛け情報の目次はこちら。
コメント
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あ〜歌った〜
あ〜踊った〜
あ〜楽しかった〜!
CHICライブは、やみつきになりますね。
今度は、人見さんとも一緒に観たいな〜♪
LIVE中ナイルさんに♡マーク女性は多数でしょね! Like
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こちらでは初コメントです。
昨日は、ChicBOXのライナーに
ご丁寧なサインいただきまして
ありがとうございました。
これで全てが完璧ですよ(笑)
ところで、トッド・ラングレンの
ニアリーヒューマントゥアーって
来日したんですか?ともかく、
映像があれば見てみたい。
トッドで一番好きなアルバムが
ニアリー・ヒューマンなのです。 Like
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こんばんは。
人見さんのライヴレポを読ませて頂き、『なるほど~』と色々気付かされる事多々あり、改めてあの日のライヴを思い出しては胸がざわめく思いです。
人見さん、私もサイン会で『即死』した一人です。笑
『即死』←←←友人が早速メ-ル文中に使って来ましたよ。なかなか使えますね~♪ Like
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私もまだ余韻ひたってます。ぽんと近年まれにみる、すばらしいLIVEでした〜ジェリーとナイルのギターのかけあい、キムの朗々とうたいあげるエネルギー、フォラミーのキュートさ、ラウルのキャラがでる、Lets Dance, スティーブもダンも、出番がないときは、踊ってがんばってました。誰も彼らが一睡もしてないと、おもってないですよ〜
gorgeous. spectacualar showでした。人見さん、ありがとうございました。 Like
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yokokiji314100 さん
いやいや、だから皆さ〜ん!「ありがとう」を向ける方向が間違ってますよ(笑)。勿論、言われて嬉しくない訳は有りませんが、僕は何もしていません。僕に向ける等という無駄な事はせず、ナイル達に兎に角ひたすらひたすらひたすら感謝しましょう。そうすれば又直ぐに来てくれますって!
人見 Like