「何を今更」と思われる方も多いだろう。二年前から放送しているのだそうだから。
今朝、NHK教育TVで放送しているクレイ・アニメイション「ナッチョとポム」というものを偶然見た。初めてだった。
その音楽に耳を奪われた。
J.B.だったのだ。
いや、これは適当な表現ではないな、きっと。
殆んど J.B. だった。
馬鹿カッチョ良かった。
「ゲット・オン・ザ・グッド・フット」をかなりおもむろに下敷きにしたヒップ・ホップっぽいシンセサイザー・ミュージックをバックに、二体のキャラクター即ちナッチョとポム(なのだろう)が活躍していた。
調べてみたら、イタリアを拠点に活動する日本人、湯崎 夫沙子(ゆさき ふさこ)という方が監督としてクレジットされている。アニメイターであり彫刻家という事なので彼女が造型も担当しているのだろう。
音楽を担当しているのは Stefano Pulga と Pino Santapaga。ステファーノ・プルガとピーノ・サンタパーガと読むのだろうか。
僕が見たのは、物語から想像するに第七話「はながさく」だと思われる。
音楽が各話で新たに書かれているのかどうかは知らないが、兎に角、僕が見た話は展開も音楽もファンキーだった。
この、各パートをかなりチープなシンセサイザーで忠実に差し替えただけの「ゲット・オン・ザ・グッド・フット」(っぽいオリジナル曲)が、しかしかなりグッとくる出来になっているという事実により、色々な事が証明された。
J.B. の躍動感は確実に継承されている。しかも無意識レヴェルで子供に。
J.B. のファンクネスは矢張りヒップ・ホップの源流であった。
J.B. のグルーヴは、演奏を忠実にコピーするだけでも或る程度ファンキーになるという普遍性が有る。これはスライやP. ファンクには無いポイントだと思う。矢張り彼が発明者なのだ。
J.B. の曲はしかし、生身のバンドが演奏しないと汗を感じない。(彼が歌わないからかも知れないけれど。)
矢張りサンプリングはずるい(笑)。面倒でも、コンピューター置換でも良いから演奏し直すべきだ。それが継承であり、正しい敬意の表出である。
そして、五分間の楽しい楽しい子供番組を途中から半分ぐらい見ただけで、こんなことを考える僕は変だ(笑)。
そして、先ず「番組」として、「映像作品」として、とても優れているという事を末筆乍ら記しておく。
「な〜にを今頃になって、まるで世界で一人目の発見者みたいに偉そうに書いているのだ」と思われそうだけれど。子持ちのかたは良〜〜〜っく御存知なのでしょうね。
「ピタゴラスウィッチ」はDVDブックで何度も観ているのだけれど(あはは!)、「教育」を「啓蒙」と置き換えれば、3ch. ほど志の高いチャネルは無いと理解し易い訳で。
受信料を支払う際に、その使途を、例えば総合、教育、衛星、FM、AM、NHKホール、もっと絞って具体的な番組に半分は充ててくれといった指定が出来れば良いのに。そうしたら喜んで払うなあ。渋々じゃなくて。
でも(あらら)その際には「教育TVに」とはしないだろう。
「FM番組の充実とNHKホールのメインテナンスに」と指定したい!
「あとFMでもアーカイヴ(再放送)専門番組を!」と強く希望します!!
「FMホットライン・アーカイヴズ」、是非やってもらいたいなぁ。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
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