７４７　この夏は多分これ。(ICE of the year 2010)

　実は毎年、夏の訪れと共に「今年のアイス」を探す（必死にでは無いけれど）。

　基準は、
①コーヒー／ココア／チョコ味で、それも濃いもの。
②断面での色は黒系（ヴァニラは含まない）。
で、③出来れば少々苦みを含むもの。

　十五年ほど前になると思うけれど、「炭焼珈琲味」のスティック･アイスを市営プールで一時間泳いだ後に食するのにハマった（※）。それが切っ掛け。

　「その年のアイス」が見つかる年も有るし、見つからない年も有る。近所のコンヴィーニエンス･ストア数件を巡るという程度だと、アイスというのは毎年新製品が幅を利かせていると想像し、回転が早い厳しい業界なのだなぁと感じる。

　さて。
　今年は早々と①②の基準を満たす「これだ！」というものに出会えた。味もそうだがネイミングとパッケイジングにも惹かれた。切っ掛けは先ず手に取る時の「見た目」ですから。

何てったって、


「ブラックサンダーアイス」である。
　ロ〜ック。

　ロックのファン、AC/DC のファンだとしか思えない。
　名前も。デザインも。

　実は「ブラックサンダー」というチョコレイトが有る。

（バックの CD と僕の左手［半分切れてしまいましたがメロイック･サインです］は縮尺として御利用下さい。）

　百円以下の、いわゆる駄菓子。

　「黒い雷神」というサブ･タイトル。
　キッスのファンだとしか思えない。

　更に姉妹品が二品種。その安易故に効果的な命名が堪らない。

　大きな方が「ビッグサンダー」。


　「雷神、大暴れ！」「くいしんぼうも大満足！！」と来た。

　小さな方が「ちびサンダー」
　ナッツ＆クッキーチョコ味とホワイトチョコ味の二種。

　「雷神戦隊ちびサンダー」なのだそうだ。
　戦隊員のマスク･デザイン（ゴーグル）はキレンジャーをベイスにしているのだろうか（カラーは青と白だけれど）。
　とすれば、あと三種類の登場が待たれる。

　開発･命名者は同世代だとしか思えない。

　これらが有って登場した「ブラックサンダーアイス」である。尤も商品化の順番は違っているかも知れないけれど。

　製造元はユーラク（有楽製菓株式会社）。

ブラックサンダー：豊橋工場
ビッグサンダー：同
ちびサンダー：札幌工場
そして
ブラックサンダーアイス：ロイヤル株式会社（福岡県）

チョコレイト（製菓）会社がアイスの会社に依頼した形だろうか？

　と、別々の工場で作られている。しかも北海道、本州、福岡と広い地域をカヴァーするブラックサンダー組織、何だか凄い。
　秘密結社っぽくて、イーグルというよりもむしろ黒十字軍やショッカーみたいだ（笑）。

　でも、

　「若い女性に大ヒット中！」って（笑）。それはどうなんだろう？

　このキャッチ･コピーを堂々と印刷しちゃう所がツボ。
　味以前に「これは買いだ！　今年の夏はこれだ！」と思ってしまった。

　「イナズマ級！」という等級も理解不能。
　何だか「○○チャート（←あまり有名でないもの）で上位！」を売りにするインディーズ盤の帯っぽい。

　ロ〜ック。

　今年はこれだぜ。

　駄菓子各種は割と多くの店で目にするが、現在の所、目的の「ブラックサンダーアイス」はセヴン･イレヴンでど〜んとフィーチュアされているのを確認しているのみ。

（※）水泳は、殆んど唯一の「鑑賞も自分でするのも好き」な運動。小学生の時にスウィミング･スクールに通っていたという「ずる」をしていたので、まだ身体が憶えている。勿論三十年以上前の泳法のまま（笑）。

〈追記〉
　書き了げた直後、「そう言えば」と「有楽製菓」でインタネット検索。会社のウェブサイトが出て来た。
「もっと！ブラックサンダー」というアイコンが（笑）。
　これはツボツボ！

　商品の歴史が説明されていて、イヤハヤ勉強になりました。
　「ブラックサンダー」は1994年に商品化されている。AC/DC とは関係無さそうだ･･･残念（？）。キッスとの関連はどうだろう？？
　ヒット迄に時間が掛かったそうだ。それでも作られ続けていたのが素晴らしい。
　「北京オリンピック効果でジャンプ UP」というのは意味不明？　九州中心だったので影響が有ったのだろうか？

　「ブラックサンダー」のパッケイジデザインは2003年に現在のものに。
　「※商品コピーに　若い女性に大ヒット中！が出現」とわざわざ明記されていたりして、これもツボ！

　公式ブログが「ブラックサンダー Blog」と命名されている事から、この会社の主力商品である事が推測出来る。

【六月三十日加筆】
加筆直前にコメントでも触れたが、大切な事を書き忘れていた。

ブラックサンダー
ビッグサンダー
ちびサンダー（二種）
ブラックサンダーアイス

どれも美味しい。

（それを書き忘れてどうする？！）