The Kinks ザ・キンクスの初代ベイシスト(-1969)、
Pete Quaife ピート・クウェイフが亡くなった。
六月二十三日。享年六十六。腎不全。
こちらはロッキング・オン誌のウェブサイト。
ザ・キンクス。
好きなバンドではあるのだけれど、実はそれほど詳しくはない。
おそらく最初はヴァン・へイレンやザ・ジャム、プリテンダーズ等のカヴァー元・インスピレイションの源として彼等を知ったのだと思うが、六十年代にデビューしたバンドの多くが七十年代末期の時点で既に存在していなかった中、八十年代(僕のヒット・チャート追っ掛け現役期)にも大ヒット・シングル「カム・ダンシング」を含む数枚のヒットを放つ等、特に六十年代を実体験していないロック・ファンにとって「(既に当時で)現役の大ヴェテラン・バンド」であった彼等の印象は強いと思う。但しそれはクウェイフ脱退後の話。
僕は「夢中」になれる程の対象とはならずに現在に至っている。「言葉の壁」「英国知らず(しかもロンドン・ローカルのネタが多いのだそうだ)」をかなり痛感するバンドだからだと思っている。
まぁそれを弔文である今回書くのは避ける。別の機会に譲りたい。
そんな訳で色々と詳しく書ける程の記憶も知識も無い。上記 RO ウェブサイトの訃報欄等を御覧頂きたい。
ピート・クウェイフはザ・キンクスのデビュー時から六十年代を通してベイシストであった人物。デビュー前からデイヴ・デイヴィスのバンド仲間で、彼等の最も多忙な時期=ヒット・シングルを連発していた初期を支えた一人である。
上記の通り、詳しくない僕が名前をそらで言える唯一の時期=デビュー時の四人(※)の一人で、最初に脱退したメンバーだ(残る三人は八十年代迄活動を共にしている)。
イギリスのロックを耳にすると、ザ・キンクスの影響の大きさを実感する。カヴァーという具体的なものだけでなく、歌い方、メロディ、皮肉っぽい視点等。
パンク(ザ・ジャム他)、ブリット・ポップ(ブラー、ザ・ゴリラズ、オエイシス[オアシス]他)等、シンプルな R&R への回帰現象と言えるムーヴメントが起こる時、特に彼等のルーツとしての六十年代ブリティッシュ・ビート・バンドの、中でも特に重要な存在としてのザ・キンクスが脚光を浴びる。特にキンクス臭いバンドが英国内で人気を博し、他国では今一つという共通点も興味深い。
五年程時期がずれるが、「ザ・キンクスのメンバー」というのは、つまり我が国で言えば「人気GSバンドのメンバー」の様なものだと思われるので、好き嫌い以前に「皆が知っているバンド」という高い知名度を持っているのだと思う。彼の訃報はきっと本国ではとても大きくフィーチュアされている事だろう。
(※)
Ray Davies レイ・ディヴィス
Dave Davies デイヴ・デイヴィス
Pete Quaife ピート・クウェイフ
Mick Avory ミック・エイヴォリー
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’10. (音楽紹介業)
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