こちらはディスク・ユニオンのウェブサイト。
I’m Back! Family and Friends
(邦題『ファミリー・アフェア』)
/Sly Stone
アメリカ盤は八月下旬予定。
日本盤は八月三十一日にユニヴァーサルより発売。ボーナス・トラック収録予定だという。
新録音のフル・アルバムとしては、
1976 Heard Ya Missed Me, Well I’m Back
1979 Back on the Right Track
1982 Ain’t But the One Way
に続くものとなる(※)。
「寂しがってるって聞いたけど、帰って来たぜ」
「ちゃんとした所に帰って来たぜ」
「これしか出来ないもんね」
に続く
「戻って参りました!」
という、四枚連続でのカム・バック・アルバム。
そして、—洋楽ファンならば御存知の通り—三度のカム・バックは成功したとは言い難い。
果たして四度目の正直となるのかどうか。
01 Dance to the Music
02 Everyday People
03 Family Affair
04 Stand!
05 Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
06 (I Want to Take You) Higher
07 Hot Fun in the Summertime
08 Dance to the Music (extended mix)
09 Plain Jane
10 His Eye Is on the Sparrow
11 Get Away
12 Dance to the Music (club mix)
13 Family Affair (dubstep mix)
14 Thank You (Falettinme Be Mice Elf Agin)
(electro club mix)
これにおそらく日本盤はどれかの別ミックスが追加されるのだろう。
かねてから伝えられていた通りのセルフ・リーメイク・アルバム。
御覧の通り、別ミックスも含まれているのでそれを勘定から外すと全十曲という内容。
09,10,11は新曲だろうか(10はカヴァーだろう)。
ゲストも多彩で、
01 Ray Manzarek (The Doors)
02 Ann Wilson (Heart)
04 Carmine Appice
05 Johnny Winter
06 Jeff Beck
07 Bootsy Collins
Ernie Watts おそらく04
といった面々が参加しているとの事。
一時は音楽界どころか人間界からもほぼ引退状態といえる時期をすごした人物の、二十九年振りの新録アルバムである(※2)。
まぁ過大な期待さえしなければ楽しめるだろう。
なんて偉そうに書いたが、内心は冷静ではない。
出るだけで嬉しい。
何せ僕にとっては生きているだけで嬉しい、同じ時代を共有出来ているというだけで嬉しい、というレヴェルの御仁なので。
米盤と日本盤でアルバム・カヴァーが違う。米盤LPも出る。正直、六十年代末の彼の姿の絵と写真なのだが、どちらのデザインも微妙。
その「微妙」具合を、どちらも現物を手にして確認しない事には気が済まないという難儀な性格。
あとひと月か。
(※)厳密にはいずれもスライ&ザ・ファミリー・ストーン名義。その三枚の前作にあたる『ハイ・オン・ユー』が今迄発売された唯一のソロ名義のアルバム。名義がどちらでも参加メンバーや音楽性に違いは無いと言って良い。
(※2)彼等名義のアルバムだったものの、2006年発売の『Different Strokes by Different Folks リ・スライ』は、オリジナル・マスターを素材として後輩ミュージシャンが音を加えたリーミックス/リプロデュース・アルバムだった。彼等の、スライの新しい声や演奏は含まれていなかった。
とはいえ、そのうちの二曲にナイル・ロジャーズが参加している事もあってかなり聴いた。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’11. (音楽紹介業)
(加筆)
と締めようとしたら。
あれ?
アマゾンで全曲試聴出来る。
歌えてる。声に張りがちゃんとある。
基本的にアレインジはオリジナルに忠実で、しかもちゃんとバンド・サウンドだ(12-14以外)。
ブーツィはジミになりきって囁いてる。
わさわさ言うコーラスも格好良いではないか。
ジョニー・ウィンター、格好良過ぎる音色。
過大な期待をしなければ、どころではない、かなりの出来かも知れない。
誰が仕切ったんだろう(プロデューサー)。
嬉しい誤算。
そしてこちらでは発売日は八月十六日となっている(アメリカ盤)。
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