January 23rd, 2009. イシイ ポップス・イン・ザ・ボックス
提供:石井食品
vol. 565.
M1
16:03 BICYCLE RACE
Queen
M2
16:06 GREEN, GREEN GRASS OF HOME
Tom Jones
M3
16:09 DON’T COME AROUND HERE NO MORE
Tom Petty and the Heartbreakers
M4
16:14 WE’VE GOT TONITE
Kenny Rogers & Sheena Easton
M5
16:18 IN THE BUSH
Musique
ミドル4:アース、ウィンド&ファイア
M6
16:25 AND LOVE GOES ON
M7
16:30 SPARKLE
M8
16:33 SAILAWAY
M9
16:37 TAKE IT TO THE SKY
Earth, Wind & Fire
M10
16:44 THE GIRL IS MINE
Michael Jackson & Paul McCartney
日没ソング(今季最終回) 本日の日没 16:59
M11
16:49 SUN GODDESS
Earth, Wind & FIre
今回で、今季の「日没ソング」は終了です。
来週の金曜日から、日没時刻は五時台になります。
ほぼ恒例ですが、最後の日没ソングとして、テーマ音楽にしている曲のライヴ・ヴァージョンを。
「SUN GODDESS (太陽の女神)」。
オリジナルはラムゼイ・ルーイス。1974年の同名アルバムに収録。
元ラムゼイ・ルーイス・トリオのドラマーで、’74年当時はアース・ウィンド&ファイアのリーダーとして昇り調子にあったモーリース・ワイト(ホワイト)が、一種の恩返しとしてルーイスに提供した楽曲です。プロデューサーはワイト、バックの演奏はEW&F。同じ頃よりEW&Fもライヴ・レパートリーとして演奏をしています(リメイクになるのでしょうね)。その際のソリストはピアニストのラリー・ダンとサクソフォーンのアンドリュー・ウールフォーク。’75年に両者はルーイスをオープニング・アクト(スペシャル・ゲスト)としてトゥアーを行っており、この曲をEW&Fが演奏する際にはルーイスを招いて共演する場合もありました(※)。
’74〜5年のライヴを収めた『Gratitude(灼熱の饗宴)』で、EW&Fヴァージョンの「太陽の女神」を聴く事が出来ます。
僕はこのヴァージョンでこの曲を知りました。
ノック・アウト。
まぁ、EW&Fの場合、’74〜 ’80年の諸作はどれもノック・アウトされちゃう名盤だらけなのですが。
’74 Open Our Eyes 太陽の化身
’75 Thatユs the Way of the World 暗黒への挑戦
’75 Gratitude 灼熱の饗宴
’76 Spirit スピリット(魂)
’77 Allユn All 太陽神
’79 I Am 黙示録
’80 Faces
どれも名盤。完璧。全て推薦盤です。時代に沿って、洗練へと向かうのですが、『黙示録』『フェイセズ』はその完成型と言えるでしょう。
ですので、ドロ臭いファンク・グルーヴが御好きな方には ’74〜5年の三枚を御薦めします。
’73年の『ブラック・ロック革命 (Head to the Sky)』から加入し、『フェイセズ』を最後に脱退するアル・ムケイ(マッケイ)。彼がキー・パースン。別に彼がリーダーシップを取っていたという意味では無く、彼が加入し、『暗黒への挑戦』からフレッド・ワイト(ホワイト)が加入して九人編成になってからの不動の五年間に「マジック」が宿った、という事です。
モーリース・ワイト(ホワイト)
ヴァディーン・ワイト(ヴァーダイン・ホワイト)
フィリップ・ベイリー
ラルフ・ジョンスン(ジョンソン)
ラリー・ダン
アンドリュー・ウールフォーク
アル・ムケイ
ジョニー・グレアム(グラハム)
フレッド・ワイト
完璧。
’81年の『天空の女神 (Raise)』からは、ムケイの前任者であるローランド・バティースタが復帰、「レッツ・グルーヴ」が大ヒットし、僕も夢中になって聴いていたのですが、今になって思えば、緩やかな下降線を辿り始めたという気がします。
その点、『フェイセズ』迄は完璧。最後の『フェイセズ』なんて二枚組なのに完璧。『黙示録』『フェイセズ』なんて、デイヴィッド・フォスターやスティーヴ・ルーカサーなんていう邪魔者がしゃしゃり出てくる(メンバーはそう思っている)のに、それでも完璧(笑)。
という訳で、今回の「ミドル4」は『フェイセズ』収録曲のみで選曲してみました。如何でしたでしょうか。彼等の肉感的なファンクの洗練の極みです。
あまりに凄過ぎるファンクの洪水なので、又、長いし、うるさ過ぎるので外しましたが(笑)、アルバムの最後に入っているタイトル曲「フェイセズ」は、彼等の「行き着いた先」として光り輝いています。鉄壁のアンサンブル。モーリースは「次」を模索してさぞかし困った事でしょう。
そこで、シンセ・ベイスを前面に、バンド・アンサンブルの壁を薄くした「レッツ・グルーヴ」以降は、何だかサイボーグっぽいファンク・マシーンへとシフトして行かざるを得なかったのだろうと想像するのです。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)
(※)近年発掘音源として商品化された ’75年のライヴではルーイスを迎えたヴァージョンが聴けます。
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