ぎりぎりで、昨晩気付いた。
本日二月七日夜、横浜サムズ・アップに東京ローカル・ホンクとハミングキッチンが出演する。
ふた組とも、僕の番組に出演して下さった面々なのです!
東京ローカル・ホンクは昨年、そしてハミングキッチンは彼等がまだハルモニアと名乗っていた時代(2003年か4年)、それぞれ「スターライト・クルージン」火曜日にゲスト出演してくれた事が有る。
ハルモニアの二人と、番組後に打ち上げっぽいノリで寄った渚橋のデニーズで「グループ名を、(その時発表したアルバム・タイトルの)『はみんぐキッチン』にしようかどうか迷っている」と話していたのを思い出す。全て片仮名表記にして、2004年冬に改名したという。
そんな訳で、このふた組、僕にとって、とてもとても嬉しい組み合わせなのだ。
しかも偶然にも今夜は横浜で友人と待ち合わせをしている。その相手は杉本和弘君。ザ・サーフコースターズ近辺として御存知の方もいらっしゃるであろうザ・ブルー・ホライズンのリーダー/ベイシスト。
彼も又、自身のグループとして、昔土曜午前にやっていた「湘南ウィークエンド・マガジン」に( ’97年)、そしてサーフの出演時に友人として「スターライト・クルージン」にゲスト出演してくれた事が有る(2000年)。
ホンク&ハミングキッチン、ザ・ブルー・ホライズン、サーフ。
今日は横浜に呼ばれていたのだな。
杉本君(ミュージシャン以前の、アルバイト仲間だった彼とは、もうかれこれ二十年近くの付き合いになるので、他のゲスト諸氏とは違って「君」づけにします、御了承を)と共に今夜はサムズ・アップへ向かう予定だ。
東京ローカル・ホンクが昨年末から新曲として演奏している「拡声器」、これは本当に名曲。
ロック魂、ファンクネス、皮肉、攻撃性、そしてそれを凌ぐ(まとめる)優しさに溢れている。しかもキャッチー。清志郎の蒔いた種がここに美しく花開いている。今夜も是非聴きたい。演ってくれなさそうだったら大声でリクエストしてしまおう(笑)。
では、行って来ます。
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で、行って来た。
余計な心配とはこの事。又は逆に大当たりだったとでも言おうか。
何と彼等は「拡声器」でライヴを始めたのだ(笑)。
新曲(スタジオ盤未発表曲)をオープニングに持ってくるというのは余程の自信の表われだと僕は思っている。
チャーの弾き語り「All Around Me」で始まったジョニー、ルイス&チャーのライヴ。
「Drive Me Nuts」で始まったピンク・クラウドのライヴ。
「新しい世界」で始まった高橋徹也のライヴ。
運良く僕は、それぞれその場に居た。
「Running On Empty」で始まる、新曲ばかりのライヴ盤を制作する為にトゥアーに出た ’77年のジャクスン・ブラウン(同名の傑作アルバムが翌年発表された)。
三たび登場のジョニルチャ(或いはジョルチャー)。実質的なデビューとなった日比谷野音『フリー・スピリット』の最初の曲はジミの「フォクシー・レイディ」から「からまわり」というメドレーだ。
なんていうのも良い。
そしてそして「拡声器」で始まった今夜の東京ローカル・ホンクのライヴ。
どれも素晴らしい。
今夜の彼等を観ていて、僕はザ・ジョージア・サテライツを連想していた。編成も立ち位置も一緒、上手のギターリストがスライドを担当しているのも同じ。
単に木下弦二さんのルックス(ヘア・スタイル)がダン・ベアードっぽいというだけかも知れないけれど(笑)。
しかし、サテライツと違ってベイスがかなり「黒い」という事にも気付いた。黒人ベイシストを擁したロック・バンド、例えばロン・ウッドのソロ初期=ザ・ファースト・バーバリアンズ(ウィリー・ウィークス、去年ライヴCD/DVDが出た!)、ザ・ドゥービー・ブラザーズ(タイラン・ポーター)等を思った。終演後、新井健太さん本人にそんな指摘をした所、「嬉しいです」と言って貰えたので、どうやら外れてはいなかった様だ。ホッとした。
さて、今夜は多くの知り合い・友人・世話になった方と再会出来たのも嬉しかった。
先ずは上記の杉本和弘君。昨年末に偶然アンチェインのライヴ会場で会ったけれど、その前となると横須賀YTYでのドクターKプロジェクト(彼はスタッフとして滞同していたた)以来だろうか。五年以上は(予定して)会ってはいなかった。仕事ではない、となると、 ’96年に僕の不定期お遊びファンク・ロック・バンド「ヒット・ミーズ (Hit Me’s)」に付き合ってくれた時以来だと思う。
ハミングキッチンの御両名に御会いするのも番組ゲスト出演以来。
二人の息の合い方が格段に進歩している様に感じた。生ギターと声だけなので当然発生する「音の隙間」をとても上手く使っていた。間(ま)に動じない余裕も出てきている様だ。素晴らしい!
「曲順を変えようとしたので阻止しました」
「でも俺が弾き始めたら歌わなくちゃいけないんだよ」
「歌わなければいいんでしょ」
という遣り取りの後、
「♪Country Ro〜ad♪」と暴走するシーンがやたら面白かった。
去年のホンクのライヴの対バンとして出演していらした際に再会し、今夜はホンクのゲストとしてスティール・ギターを弾いた佐藤克彦さんも、実は2000年に、鈴木雄大さん率いる「天才トノサマBand」の一員として番組に出演して下さった方だ。
そして。
今夜、特に嬉しかったのは酒井康平との再会!
そう、「スターライト・クルージン」木曜日の初代担当=ブルーズィ・ボーンズの酒井君だ。彼が番組担当を離れた時以来だから、何と今世紀初となる。元気そうだった。明るい人柄も変わらずだ。自身の「ヌード・ヴォイス」としての音楽活動も順調との
事で何よりである。
会場(相鉄ムービル内)へ向かう前には、レコファンとディスクユニオン(杉本君との待ち合わせ場所)をハシゴ。
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ
カーラ・ボノフ
マイクル・フランクス
ジューダズ・プリースト
という、例に依って訳の解らない顔触れを購入した(実は更にXTCも迷ってやめた)。
終演後、別れ際の駅構内で、杉本君にこの顔触れを打ち明けて笑いを取ろうとしたら、
「でも人見さん、昔からそうでしたもんね」
と軽くニヤつき乍らひと言。
そうだったね。言われる迄気付かなかったよ(笑)。
久し振りに会う友と話すと、自分の行動や思考の進歩の無さに呆れる事がよくある。誇っていいんだか何なんだか。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’08.
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