「タウンニュース横須賀版」連載
Hit Me’s YOKOSUKAN Pop/Rock File
〜横須賀ゆかりの音楽や音楽家について、つらつらと〜
再録
(2007.3.16. 号初出分)
第六回
「タイガー&ドラゴン」クレイジーケンバンド
本文:
作詞家諸氏には大変申し訳無いのだけれど、僕は歌詞を余り気にしない性質だ。大好きな「ウルトラセブンの歌」でさえ、そらで歌えるかどうかは怪しい(だからインストゥルメンタルや洋楽を抵抗無く聴くに至ったとも言えるだろう)。そんな訳なので、世に出て既に四年以上経ったこの曲の歌詞が実にヨコスカンな内容だった(横須賀港が舞台なのだが、どうもドン・キホーテ裏の海を思ってしまうのは僕だけだろうか?)事に気づいたのが、何と先月だったという事をどうか御許し頂きたい。
その日は卒業から四半世紀(!)という中学校の同期会だった。その三次会でこの曲が歌われたのだ。歌ったのは昔から良い空気を読むのも作るのも上手い奴で、現在はその勘の良さと絵心を武器に広告アートを手掛けているという。小六で父兄を前に「カサブランカ・ダンディ」をカマし(ウイスキー瓶に入れた水を口に含んでプハーッとやったのだ!)、AC/DCの来日公演に足を運び(「俺、人見を[会場で]見たぜ」と言われて盛り上がった)、近年のベストはブランキー・ジェット・シティだという。
ジュリー、AC/DC、ブランキーそして横山 剣。共通するのは「トゥー・マッチ感覚」。何でこの歌でパラシュートなのか、何故舞台にメンバーの巨大な銅像なのか、どうして今にも死んじゃいそうな切迫感が有るのか。そして「♪俺の (ドンッ) 俺の (ドンッ) 俺の」と畳み掛ける、そのクドさがたまらないのだ。
写真:「タイガー&ドラゴン」CDシングル・カヴァー
写真下キャプション:
作詞・作曲:横山 剣
2002年12月4日発売のシングル
ソウル・フリーク全開の音楽性が魅力だ。以前組んでいたダック・テイルズでもろJBリヴューを演っていたので、勝手に心中をお察ししている次第。
プロフィール:
音楽紹介業。67年生まれ。津久井小、北中、追高出身。洋楽依存症歴28年。
FMブルー湘南(横須賀78.5MHz)、湘南ビーチFM(逗子葉山78.9MHz)にて音楽番組を担当中
ひとこと:
「華麗なる一族」は観ていないのだけれど、「『よし』は北大路欣也の『欣』です」と若人にも答えられるのは楽で良い。
補遺
因みに僕はそのブランキー好きの同期の男に「最近はサンボマスターだな」と答えた。
北大路欣也の「欣」
幼い頃、親から「大人はそう言えば解るから」と教えられた僕が知らなかった。
それが「華麗なる一族」で浸透、その後「あのCMでお父さん犬の声を担当している人」として定着するとは・・・。
前進あるのみ!
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸 (音楽紹介業)
コメント