121 5/1 「ビー・ジーズ」と言えば?

May 1st, 2009. イシイ ポップス・イン・ザ・ボックス
提供:石井食品

vol. 579.

M1
16:03 FIRST OF MAY 若葉のころ
Bee Gees

M2
16:06 YOU CAN DO MAGIC 風のマジック
America

M3
16:10 ALL DAY MUSIC
War

M4
16:15 HER TOWN TOO 追憶の街
James Taylor & J.D. Souther

ミドル4:ビー・ジーズ
M5
16:21 HOLIDAY
M6
16:26 TO LOVE SOMEBODY
M7
16:29 RUN TO ME
M8
16:32 MELODY FAIR
Bee Gees

M9
16:38 SILLY LOVE SONGS 心のラブ・ソング
Wings

M10
16:44 FOR YOU, FOR LOVE
Average White Band

M11
16:49 CRAZY LIFE
Gino Vannelli

M12
16:52 TIME
The Alan Parsons Project

 きく分けて三つの期に分けられるであろうビー・ジーズ。
① ヤ67〜ユ74 通称「ポップス時代」
 五人組として世界デビューするなり大人気を獲得するも、メンバー脱退が相次ぎ一時的に解散状態に。間も無くギブ三兄弟が再結集し、安定した人気を保つ。やがて大作志向となり一般的な人気は低迷
② ヤ74〜ユ83 通称「ディスコ時代」
 プロデューサー=アリフ・マーディンの助言「ヒット曲が欲しいのならトップ40のラジオ局を聴けばいい」に従ったとされる研究の結果、彼等独自のメロウなディスコ・サウンドが開発され、第一弾「ジャイヴ・トーキン」が大ヒットし、研究は吉と出た。ピークは映画「サタデイ・ナイト・フィーヴァー」サウンドトラックから『Spirits Having Flown(失われた愛の世界)』。発売したシングル六枚全てが全米で第一位を記録。ロビン・ギブはソロとして、バリー・ギブはプロデューサーとしても活動。バーブラ・ストレイサンド『Guilty』が特に有名。
 しかし、余りにも一世を風靡し過ぎた代償か、八十年代に入り、急速に「過去の恥ずかしい音楽」の代名詞の様な扱いを受け、低迷。
③ ヤ87〜ユ03 通称(?)「その後」
 再びアリフ・マーディンと組み、名盤『E・S・P』で復活。①②両時期のいいとこどりの様な「ファンキーだが美しいメロディとコーラスもしっかりと目立つ」という音楽性を確立。ドラム・マシーンに時代を感じてしまうが、これはこの時期の音楽全体の傾向なので仕方が無い。
 以降は少し「過去の大スター」的な扱いになるも、世の中のヴェテランへの敬意を忘れない風潮にも後押しされて順調な活動を続けた。
 愛憎入り交じる三兄弟間の潤滑油的な役割であったと思われるモーリース・ギブが2003年に死去し、バリーとロビンは別々の活動を始めている。

 ①期の代表的ヒット曲
New York Mining Disaster 1941 (Have You Seen My Wife, Mr. Jones) ニューヨーク炭坑の悲劇
To Love Somebody (今回のM6)
Holiday (今回のM5)
I Started a Joke ジョーク
First of May (今回のM1) 若葉のころ
Melody Fair (今回のM8)
Lonely Days
How Can You Mend a Broken Heart 傷心の日々
Run to Me (今回のM7)

 ②期の代表的ヒット曲
Jive Talkin’
Nights on Broadway
You Should Be Dancing
How Deep Is Your Love 愛はきらめきの中に
Stayin’ Alive
Night Fever 恋のナイト・フィーバー
Too Much Heaven 失われた愛の世界
Tragedy 哀愁のトラジディー
Love You Inside Out
Barbra Streisand: A Woman in Love
Barbra Streisand & Barry Gibb: Guilty
Dionne Warwick: Heartbreaker

 ③期の代表的ヒット曲
You Win Again
E・S・P
One
Secret Love
For Whom the Bell Tolls
Alone

 個人はどの時期も好きで、と言うよりも時期の区分をあまり意識していない。突然変わったかの様に(それはディスコを嫌うポップス・ファンには仕方の無い事だったのかも知れない)、対抗軸として①②期を想定する方が多いのだが、彼等の歴史(アルバム曲)を知れば、それは段階的な変遷であった事に気付く筈だ。「相反する」とされたその要素を彼等自身が融合した③期によって、その二派(笑)の衝突がナンセンスである事が明らかになっているのだが、それから二十年、尚もこの傾向は残っている。

 ソウル&ディスコの傾向は、既に①期の、例えば ‘How Can Mend a Broken Heart’ にも表われており、それはこの曲をアル・グリーンがカヴァーしたという事からも明らかなのだけれど。
 又、逆に②期のディスコ・サウンドの中にも残され、彼等流ディスコの隠し味とも言えるであろう生ギターや変わらぬハーモニーの特色にも是非目を向けて頂きたい。

 「彼等のファルセトー(裏声)がどうしても苦手で」という方には、掛ける声は浮かびませんが・・・。

 尚、そう言いつつも、今回は①期の曲ばかりをフィーチュアする形となってしまったが、これは偶然この五曲が残されたという、「②③期を別ものとして意図的に排除した」という訳では無い。御了承頂きたい。

人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’09. (音楽紹介業)

人見 欣幸

音楽紹介業(ラジオ、活字、ライヴハウス、インタネット等で音楽を紹介)
1967年神奈川生まれ・育ち・在住
1978年より洋楽中心生活者
1991 文筆デビュー
1995 ナイル・ロジャーズにファンレターを渡す(交流開始)
1997 レギュラーラジオ番組開始
2011 Nile Rodgers/CHIC応援組織 "Good Times" を内海初寧と結成、同年よりウェブ番組 "Good Times TV" 開始(13年まで)
2019 新メンバーを加え、六月より "Good Times Tube" としてウェブ番組を復活

■favorite musicians:
Nile Rodgers,Bernard Edwars&Tony Thompson
山下達郎,伊藤広規,青山純&難波弘之
竹中尚人,加部正義&ジョニー吉長

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