2008年2月12日の日記。
(翌日、湘南ビーチFMウェブサイトのトップ頁に掲載)
先週、今週と番組で特集した、この土日(と来週の水曜に大阪で)に来日公演を行うチャック・ブラウン&ザ・ソウル・サーチャーズ。
運良く二十年前の初来日直前に彼等の存在を知った。こんなバンドがいつも自分の街でライヴを演っていたら最高だろうなぁと思わせる、センスの良いB級ローカル・ファンク。下品では無いのが良い。デューク・エリントン、サム “ザ・マン” テイラーからブルーズ、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、ツァアラトゥストラ(”2001″)、フィル・コリンズ、そして当時の最新ヒットだったニュー・エディション迄、幅広い時代の曲を同じ感覚で採り上げていたのが素晴らしかった。彼等に就いては番組ブログ(2/5付)で長々と綴ったので参照して頂けると有難い。
この土曜日、スタッフのKeiko Deeと逗子で待ち合わせをして会場へ向かう。似非デイトですなこりゃ(笑)。彼女のファンキーな感覚と知識、侮れないんですよ皆さん。会場では多分中嶋 “トニオ” 寿修とも会えるだろう。又、バンド・メンバーでシークの一員でもある、五年前にマリーナーへ来てくれたスウィートシェリー・ミッチェルとの再会という大きな意味も有る。昨年の十一月、彼女はママになった!
ちなみに二十年前に彼等を知ったのは、初来日を報せるピーター・バラカンのラジオ番組だった。こういう「出合い頭」っていうのはネットじゃ難しいよ。ほぉらラジオって大事大事!
補遺
つい先日も友人との会話で出た話題。
インタネット通販は勿論、データを買う形で音楽が手に入るのは確かに便利だ。レコード店に行く事無く音源を手に入れる形が定着しつつある。
予め探しているものを手に入れるのは以前よりずっと容易になったものの、偶然見掛ける・予期していなかった出会いをする→好きなものの幅が広がる、という意味での「レコード店巡り」(あ、マズい。ハシゴをするのが前提になってる[笑])はとても大きな意味が有る。インタネットを使うと、縦方向に深まる傾向が強くなり、横方向に広がりにくい。どちらかというと横方向傾向(※)の僕としては、あまり歓迎出来ない傾向だ。
そして何と言っても「新しいものとの出会い」はラジオなのだ。予期していないものが勝手に耳に入ってくるのだから。活字(音楽雑誌)で知る情報も大事だが、矢張りその音楽そのものでいきなり知るというのがベスト。本当に大事大事。
昨晩の渋谷陽一の番組で知ったザ・チェックス(The Checks)が最新の「おお?!」。ゼップやジェット等がひきあいに出されているが、僕にはAC/DCにしか聴こえない。彼の番組の一曲目は曲紹介無しでかかるので、ウワサのエアボーン(Airbourn)かと勘違いした(エアボーン、どうなんだろう?)。ちなみにエアボーンはオーストレイリア、ザ・チェックスはニュー・ズィーランド出身。凄いんだろうなぁ、あっちのAC/DCの人気って。羨ましい。
更に数年前、同じく渋谷陽一が一曲目にかけたフー・ファイターズ。歌がロビン・ザンダーにしか聴こえない。本気でチープ・トリックの新譜かと思った。以降、フー・ファイターズが好きになった。解り易い奴だなぁ、僕って(笑)。
この出会いに関しての見解は、書店の方が余程深刻かも知れない。本の虫のはしくれとしてはこちらも心配だ。せめてプリンター(又はその発展型となるべき次のもの)からCDやLPのパッケイジや、本でもハードカヴァーのデータ等がホログラムの様な形で出てくる様になれば、と思うのだが。
それはまるっきり手塚治虫の描いた未来世界(※※)。「0(ゼロ)マン」とか。
食品さえも電送みたいな形で届く様に、僕が生きているうちになるのだろうか。良い様な悪い様な。
人見 “Hit Me!” 欣幸, ’08.
(※) と言うよりも、「広げてから掘る」という順番の話だろうか。一定の深さで広げようとするから無理が生じる(笑)。
(※※) 矢作俊彦が書いた近年の傑作「ららら科學の子」は本当に素晴らしい。一度目を読み終えるなりすぐに読み直し、文庫本が出て又読み、と既に何度も読み直している。
コメント
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「隆とSueも行ったよ」と伝えようと思ったら、現地で会ってたんだね(笑)
隆がブログにいい文章書いてた。
隆と知り合って15年ほど。話はもちろんたくさんしてきたけど、
文章は隆がブログを始めたつい最近まで読んだことがなかった。
で、読んでみると、意外と言っては失礼だけど、なかなか上手い。
俺の好きなユーモアのある文体。
隆は「歌って書けるギタリスト」だった。
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