音楽業界、特に洋楽業界の「生ける伝説」の一人であり、有難い事にこの数年は「湘南ビーチFM」のDJ仲間であった折田育造氏が、来週の火曜日にビルボード・ライヴ東京でトーク・ショウを行う!
ゲスト:折田育造 [元ポリドール(株)代表取締役社長]
聞き手:渡辺 祐、榎本幹朗
ライブゲスト: Rie fu
企画構成:永田 純
会場が新たに開始するトーク・セッション・シリーズの、何と第一弾!
六十年代よりアトランティック・レコーズに関わりオーティス・レディング他の普及に尽力、ザ・タイガース、フラワー・トラヴェリン(トラベリン)・バンドの活動をサポート、七十年代にはワーナー=パイオニアの洋楽セクションに関わった方。
こちらは十四年前のロング・インタヴュー。
ネスヒとアーメットのアーテガン(アーティガン)兄弟とは「俺の上司(本人談)」としての関わりを持った希有な日本人。人としても音楽ファンとしても音楽業界人としても尊敬に値する素晴らしい人物だったという。
アーメット・アーテガンの伝記の邦訳「アトランティック・レコードを創った男 アーメット・アーティガン伝」が先月末に発売された。その日本版監修も担当されている。適任、というか彼にしか出来ないという立場。
又、五年前、「何であのカルト・ロッカーが日本のロックにこんなに夢中なんだ?/しかもかなり事実誤認があって笑える/かなりの想像・妄想は、さすがロッカー」と話題となった、ジュリアン・コウプ著「ジャップロックサンプラー」の巻末にもインタヴュー・ゲストとして登場、細かい所(事実誤認の訂正ともいえる)をフォロウしてこの本の資料的価値を高めた。
大体が、巻末どころか本文中に登場した当事者ですからね。一番凄い時のユーヤさんと一緒に仕事してた(出来た)方ですから。フラワーのライヴ盤のライナー・ノートにも名前が出て来てますよ。
上掲のリンク先のインタヴューでも、僕が直接同席させて頂けた雑談でもそうなのだが、エピソードがいちいち楽しい。そして良い意味でガラが悪い話しっぷりが面白い。様々なミュージシャンとの真面目な話から笑えるエピソード、少し艶っぽい話(笑)が次々と飛び出す。「放送では言わないで下さいね」と釘を刺す事もしばしば。
話術がある上に御持ちのネタが面白いのだから鬼に金棒。
「ミュージシャン『の』」ではなく「との」である事がポイント。伝聞ではなく、それらの出来事を目の当たりにされてきた当事者ですから。
ソウルもロックも、ゼップもロッドも、ユーヤさんもトノバンも、大滝も達郎もという人脈の広さは、つまり氏の人柄の良さ・大きさを物語る訳で。
因みに「俺が接して来た奴で一番の音楽マニアはフィル・コリンズとティム・ハウザー(ザ・マンハッタン・トランスファー)。中古盤屋でシングルをごそっと棚買いしていくんだから」だそうだ。
大変好運な事に、同じ局でそれぞれ番組を担当したり雑談をさせて頂いただけでなく、僕は折田さんと番組を御一緒させて頂いた事も有る。とても楽しかった。
さてそんな折田さんのトーク・ショウなのだから、二時間かそこいらでは全く足りない筈。どんな話題でショウが繰り広げられるのかは進行役と客席の湧き方次第。楽しみだ。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’13. (音楽紹介業)
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