テッド・テンプルマンにプロデューサーを頼めば良いのに
ゲスト扱いで良いから歴代の元メンバーを集めれば良いのに
そう思っていたら、その通りの新作が出るという。
これは期待しない訳にはいかない。
The Doobie Brothers ザ・ドゥービー・ブラザーズ。
こちらは CD ジャーナル誌のウェブサイト。
タイトル:WORLD GONE CRAZY
アメリカで来月末、9/28発売。
(9/5 加筆:日本盤発売決定)
プロデューサーは Ted Templeman テッド・テンプルマン
Willie Nelson ウィリー・ネルスン(ネルソン)
そして後期ドゥービーズの中心人物と言えた
Michael McDonald マイクル・マクドナルド
がゲストとして参加。
上記のリンク先から一曲聞ける。映像も有るが先ずは音。映像も面白いけど。
良い曲だ。
無理に今風でもなく、逆に無理に若い頃風でもなく。
自然に歳を重ねた想像通りの「今の彼等」っぽいと思う。
良い音だ。
再結成後のもので一番良い、ナチュラルな音ではないだろうか。声が矢鱈と近くて嬉しい。流石はテッド・テンプルマンという所だろう。
”Farewell Tour” 以来、ステューディオ(スタジオ)盤としては “One Step Closer” 以来。
つまり再結成後初となる顔合わせ。
因みに解散前の彼等のアルバムは 全て、すべて、す・べ・て 彼がプロデューサーだった。
エアロスミスの復活時も、チープ・トリックが九十年代に或る種のリセットをした時も、テッド・テンプルマンだった。
良い演奏だ。
前期だ後期だと言うが、彼等は一貫してリズムへのアプローチが面白い。ギター中心がピアノ中心になったというだけで、基本的に彼等はずっと「リフ」中心のグループだ。
三人のギターが絶妙な絡みをみせて堪らない。
最終的には R&R なのだけれど、その手法はフォークとカントリー&ウェスタン奏法のミックスというのも彼等らしい。その意味ではザ・バーズの伝統も息づいているのだと思う。
サン・フランシスコという、出身も人種も音楽も混ざった土壌から出て来たグループのひと組(※)らしい個性(あ、ザ・バーズは L.A. だけれど)。
良いコーラスだ。
前期だ後期だ再結成だと分けて言うが、彼等は一貫してコーラスが素晴らしい。
その意味でもザ・バーズの系列と言えなくもない。
ディーラックス盤には DVD が付くそうだ。
早くアルバムを聴きたい。
現在の彼等は、
PATRICK SIMMONS 全時期にわたり在籍している唯一のメンバー
TOM JOHNSTON 前期の中心人物
MICHAEL HOSSACK 全盛期のダブル・ドラムズの一人
JOHN McFEE 後期(末期)の重要人物
を中心とした八人編成。
他の四人中も、二名はほぼ十五年、新入りの二名ももう五年一緒にやっている様だ。
(※)
Sly&The Family Stone
Santana
Cold Blood (Lydia Pense)
Tower of Power
Graham Central Station
Journey
Giants (San Francisco Giants)
等、この基準で括ると共通のノリを感じる。
特にベイスがファンキーなのだと思う。
ジャーニーのロス・ヴァロリーも実はかなりのグッド・グルーヴ男。
人見 ‘Hit Me!’ 欣幸, ’10. (音楽紹介業)
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